海外ユーザ事例: SL-GMS
宇宙・防衛: スペース・シャトルの打ち上げ制御を担う SL-GMS

ケネディー・スペース・センターでは、ますます複雑化するシャトル発射を最適条件で制御するため、発射コントロール・センター「LCC (Launch Control Center)」におけるオペレーション・システム (CLCS: Checkout and Launch Control System) が斬新化されており、その画面に SL-GMS が採用されています。

1998 年、最初にこの新しいグラフィックス・システムが実用されたのが、「エンデバー号」にも搭載された新しい超軽量外部燃料タンクの操作制御です。SL-GMS によって、発射エンジニアは、発射・推進システムの状況を現実的なビューによって捕えることができるようになっています。SL-GMS は、システム全体の準備状況、個々のデータ値、警告、警告が発された起源データなどをリアルタイムに、かつ装置の物理的なグラフィックス・レイアウトと共に表示し、NASA エンジニアの迅速な対応を支援しています。

この新しいグラフィックス・システムでは、極めてクリティカルな打ち上げのデータをより正確に表示します。グラフィックス・イメージは、リアルタイム・データ集録システムと統合されており、発射・推進システムの常にアップデートされた正確な描写をコントロール・センターのエンジニアに提供します。また、装置指令にも SL-GMS が使用される予定で、ポンプやバルブといった発射プロセス中の物理的な装置への指令を、CORBA インタフェースを介して出します。

さらに、SL-GMS はシャトル打ち上げ前のシミュレーション・テストにおいても採用されており、着陸ギア、ブレーキ、遠隔操縦アームなどがそれぞれの打ち上げ前に検査されます。シャトルのコントロール・パネルによって、直感的なテストを対話的に実行でき、テスト結果はグラフ化されます。




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