海外ユーザ事例: SL-GMS
交通管制/ITS: CALTRANS (カリフォルニア州運輸局)

CALTRANS の最先端交通管理センターの特徴機能:

  • UNIX ベースのコンピューティング環境、閉回路テレビ (CCTV) ネットワークとの統合。
  • SL-GMS の高度に最適化されたズーム/パン機能、レイヤおよびデクラッタリング (レイヤの ON/OFF )機能を活用。
  • ユーザはアイコンを選択し、詳細のリアルタイム画面をアクセス


CALTRANS(カリフォルニア運輸局)は、New Technology and Research Program(新技術研究プログラム)とそのパートナーと協力し、第 12 管区(オレンジ群)本部で最先端の交通管理センター (TMC) を開発して実装しています。厳しい機能条件を満たすのに加え、TMC のユニークな特長は、高度輸送管理システム (ATMS) テストベッドを用意していることで、大学研究所へ大容量通信リンクを張り、実世界でのテストと近未来技術の評価を行なっています。

ATMS テストベッド・システムは、コンピュータ支援によるリアルタイムな管理・通信・制御の戦略に基づいており、そのアプリケーションを公共輸送機関や商用車を含むすべての輸送モデルに拡張することができます。同システム全体の目標は、安全性、生産性、エネルギー効率の向上、交通渋滞の削減、インターモーダル(乗り継ぎ利便性)の向上、大気汚染の削減です。

National Engineering Technology Corporation (NET) は、多国籍エンジニアリング・コンサルティング企業で、通信設計、ソフトウェア開発、コンピュータ・デザイン、システム・インテグレーションを含めたインターモーダル輸送管理システム (ITMS) のサービスを提供しており、この ATMS の提供に重要な役割を演じています。NET 社は、UNIX ワークステーションとサーバ、フロントエンド通信プロセッサ、TCP/IP イーサネット・ベースのネットワーク、閉回路テレビ (CCTV) ネットワーク、SL-GMS による動的で対話的グラフィカル・ユーザ・インタフェースから構成される新しいコンピューティング環境を開発しました。

TMC のオペレータは、再現性のない渋滞や繰り返し発生する渋滞を、システムのネットワークで監視します。再現性のない渋滞は、事故その他の停止事象が原因です。繰り返し発生する渋滞は、通常いつもの朝夕のラッシュ・アワー交通によるものです。ATMS ソフトウェアは、交通情報を分析して交通量の変化を探す内部アルゴリズムを使って、突発事象が発生しなかったかを判断します。

オペレータの画面は大規模な統合実践によるもので、SL-GMSDraw ダイナミック・グラフィック・エディタ により簡単になっています。SL-GMS のオブジェクトは、Motif ツールの UIM/X で作ったウィンドウや Thomas Brothers の地図を含め、既存の交通管理アプリケーションと統合されました。基本地図が SL-GMS にインポートされ、最上部に動的オブジェクトを配置しました。統合された画面はオペレータには透過的であり、オペレータは SL-GMS の動的オブジェクトを通じて交通状況を監視し、指令を出せます。

フリーウェイの地図には交通データを表示します。これは交通量の変化によって、地図上で色が変化します。アプリケーション・ソフトウェアが突発事象の発生を判断すると、画面の地図上のその場所に点滅オブジェクトが生成されます。オペレータはその点滅アイコンをクリックすると、ATMS ウィンドウが開かれ、突発事象の存在を確認するための一連のダイアログにガイドされます。確認手続きの一つとして、オペレータは、事故が発生したフリーウェイの場所からの閉回路テレビ (CCTV) 映像で、視覚的に検証する必要があります。



こちらをクリックすると、画面を拡大表示します。


筆者はここに提示した事実とデータの正確さに責任をもっていますが、この文章の内容は筆者の見解を反映しています。その内容は必ずしもカリフォルニア州の公式見解や公式な方針を反映しているとは限りません。またこの内容は、規格、仕様、規制を成すものではありません。



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